2019年04月20日

鹿の王 水底の橋  上橋菜穂子

鹿の王 水底の橋  上橋菜穂子 角川書店

かの「鹿の王」の続編。これでヴァンとユナのあと後が解るかとおもいきや、そうではなかった。
これは、ホッサルとミラルのその後の話。

異なる文化の巡り合い、「医」というものの意味を異文化の出会いを絡めて「生きる事」「医術の意味」を描き出している。政治という人間臭いものの傍らにある医術という文化の頂。その頂に登る道は裏にも表にもあることを淡々と描き出している。

これは、鹿の王のアナザーサイドの話であるが、これもまた大きな力をもって押し寄せてくる。ただ、ヴァンの話も読みたいのが偽らざる気持ちでもある。期待して待ちたい。
posted by 灯台守 at 18:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー

2019年04月10日

エイリアン・テイスト ウェン・スペンサー

エイリアン・テイストウェン・スペンサー ハヤカワ文庫SF

ウェン・スペンサー処女作。森でオオカミと暮らしていたところを発見された少年は、何処から来たか・・・を横糸に、とある殺人事件を縦糸に追いかけていく話である。
設定も面白いし、伏線の張り方が非常に上手い。なにより、主人公ユカイアと探偵事務所のオーナー・マックス、FBI捜査官のインディゴ、二人の母親や妹との絡みは最高に楽しい。彼ら彼女らの繋がりがてを取るようにわかる。もちろん縦糸となるストーリーも面白いが、横糸となるユカイアと周辺の人々との交流が心温まる。そして最高の盛り上がりのラストはシリーズ化も納得の大団円!

いやはや、何故続編を翻訳出版しないのか謎である。
posted by 灯台守 at 20:32| Comment(0) | TrackBack(0) | SF

2019年04月01日

ようこそ女たちの王国へ  ウェン・スペンサー

ようこそ女たちの王国へ  ウェン・スペンサー ハヤカワ文庫SF

ウェン・スペンサーは物語の設定を作り出すのが非常に上手い。本作も奇想天外な設定が素晴らしい。男子の出生率が10%未満という世界が舞台。時代は南北戦争前後の想定だろう。

二十人以上の姉妹を持つ男子が主人公。ある日、謎の略奪者に襲われ死にかけていた女性を助けた彼ら彼女は、その女性の姉=実はこの国の王女に見初められる。女系の大家族、夫はモノのように売り買いされる世界と謎の大砲/武器盗難事件、行方不明の妹王女の話が交錯する。さらに王家の大量爆死事件が絡み、後半畳みかけるように話は展開する。ノンストップエンタメ活劇。
posted by 灯台守 at 20:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー

2019年03月29日

なかな書けず・・・

前々から取りたいと思っていた司書の資格取得に
本腰を入れた。つまり、通信教育の費用を振り込んだということで。

結果、読書の時間が激減した・・
う〜ん、そうか。そういう事か。
posted by 灯台守 at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | あれこれ

2019年03月24日

読む力は生きる力 脇明子

読む力は生きる力 脇明子 岩波書店

図書館司書資格のうち児童サービス概論のテキストにて紹介されていた。

「参考」ではなく「必読」となっていて注目。なぜ読書が必要なのか、読むということがどういうことなのか、著者の長年の経験から丁寧に読み解く姿勢は素晴らしい。本とコンピュータとの比較における「デジタルは俯瞰ができない。一覧することによる理解/イメージが不可能」という解析は100%の解ではないかもしれないが当を得た指摘だと思う。

紹介される児童書がツボであり、どんどん引き込まれる。もっと早く出会いたい本だった。
posted by 灯台守 at 17:47| Comment(0) | TrackBack(0) |

2019年03月23日

海王 下 解纜ノ太刀 宮本昌孝

海王 下 解纜ノ太刀  宮本昌孝 徳間文庫
いよいよ最終巻。

信長、光秀、そして秀吉、家康と戦乱の世を統一するヒーローを描きつつ、理想の統一者として義輝をフィーチャーすることによってハイワン=海王を語る。後半にかけて畳みかける迫力で迫る。

戦国の有名人が全部登場するかのごとく怒涛の登場人物が面白い。そして最後は、宿敵の熊鷹との一騎打ちとなるが・・・物語の閉じ方も素晴らしい。本話の先日譚となる「剣豪将軍義輝」も読まねば。(でも長い・・・)
posted by 灯台守 at 17:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 時代物

2019年03月21日

海王 中 潮流ノ太刀 宮本昌孝

海王 中 潮流ノ太刀 宮本昌孝 徳間文庫

上巻末の衝撃的な展開から、信長・本能寺の変へ続く巻である。

読者は歴史上の事実は知っており、その事実をどう書き連ねるかが筆者の力量と言える。事実に想像力を加えて語られる本話は、ダイナミックで読者を戦国時代に誘ってくれる。ページをめくる手が止まらないとは、こういう本のためにある表現だと感じる。怒涛の流れで下巻へ突入。
posted by 灯台守 at 17:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 時代物