2019年04月25日

風と行く者 上橋菜穂子

風と行く者 上橋菜穂子 偕成社

守り人シリーズ最新刊。

天と地の守り人から1年半後のバルサを描く。といっても、かなりの部分がジグロと護衛を家業にしていた頃の回想がメインになっている。
歳をとって判断力と貫禄のついたバルサと若さにはじけるバルサ。その対比が心を打つ。

人はその立場によって苦悩もあるし喜びもある。そのことを人種の対立の中で描く。この手の主題を語れば上橋さんの右に出るものはないだろう。守り人シリーズが好きなら一読は必須の一冊。
posted by 灯台守 at 19:38| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー

2019年04月20日

鹿の王 水底の橋  上橋菜穂子

鹿の王 水底の橋  上橋菜穂子 角川書店

かの「鹿の王」の続編。これでヴァンとユナのあと後が解るかとおもいきや、そうではなかった。
これは、ホッサルとミラルのその後の話。

異なる文化の巡り合い、「医」というものの意味を異文化の出会いを絡めて「生きる事」「医術の意味」を描き出している。政治という人間臭いものの傍らにある医術という文化の頂。その頂に登る道は裏にも表にもあることを淡々と描き出している。

これは、鹿の王のアナザーサイドの話であるが、これもまた大きな力をもって押し寄せてくる。ただ、ヴァンの話も読みたいのが偽らざる気持ちでもある。期待して待ちたい。
posted by 灯台守 at 18:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー

2019年04月01日

ようこそ女たちの王国へ  ウェン・スペンサー

ようこそ女たちの王国へ  ウェン・スペンサー ハヤカワ文庫SF

ウェン・スペンサーは物語の設定を作り出すのが非常に上手い。本作も奇想天外な設定が素晴らしい。男子の出生率が10%未満という世界が舞台。時代は南北戦争前後の想定だろう。

二十人以上の姉妹を持つ男子が主人公。ある日、謎の略奪者に襲われ死にかけていた女性を助けた彼ら彼女は、その女性の姉=実はこの国の王女に見初められる。女系の大家族、夫はモノのように売り買いされる世界と謎の大砲/武器盗難事件、行方不明の妹王女の話が交錯する。さらに王家の大量爆死事件が絡み、後半畳みかけるように話は展開する。ノンストップエンタメ活劇。
posted by 灯台守 at 20:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー

2019年02月24日

竜魔大戦 「時の車輪」シリーズ第4部 ロバート・ジョーダン

竜魔大戦 「時の車輪」シリーズ第4部 ロバート・ジョーダン

第四部突入。カランドアの剣を入手したアル=ソアは、次の手を考えるが、不落の砦と考えられていたティア城が急襲される。
闇の軍団に攻められたアル=ソアは、ランフィアの導きで神剣を取り、撃退するが・・・
ティアの攻防の後、アル=ソアは、予言の通りアイール人の聖地へ向かう。ナイニーヴとエレイン王女は黒アジャ探索のためタンチコへと向かい、ペリンは、故郷のエモンズ・フィールドに向かう。絶対力を使い、門石から転移したアル=ソア一行は、アイール人の聖地ルイディーンに到着する。一方、ペリンとファイール、そしてアイール戦士の一行は“秘密の通路”をなんとか通り抜け、無事トゥー・リバーズに到着した。異能者のヴェリン、アル=ソアの父タムらの協力をえて、ペリンはルーハン親方を奪回すべく立ち上がる。タンチコに到着したナイニーヴとエレインは、黒アジャ探索に着手した。トム・メリリンとジューリン・サンダーだけでなく、ドモン船長も探索に協力することになった。だが、黒アジャの行方を示す手掛かりは見つからない。やがて、エグウェーンに会うために夢の世界へと入ったナイニーヴは、そこで謎の男に襲われる。アル=ソアたちが三手に分かれる中、アミルリン位シウアン・サンチェが、赤アジャのエライダらによって玉座を剥奪され、「白い塔」はシウアン派とエライダ派に分裂、激しい戦闘が繰り広ろげられていた。ミンに導かれ、シウアンは「白い塔」から脱出した。

トロロークの軍団からトゥー・リバーズを守り切った、ペリン。一方タンチコでは、ナイニーヴ一行は“総統の宮殿”へ忍びこむことに成功したが、そこで待ち受けていたのは、怖るべき闇セダーイ、モゲディーンだった。そしてアル=ソアは、遙か異郷の地で、アイール人の首長と対面してした。

トロロークの軍団からトゥー・リバーズを守り切った、ペリン。一方タンチコでは、ナイニーヴ一行は“総統の宮殿”へ忍びこむことに成功したが、そこで待ち受けていたのは、怖るべき闇セダーイ、モゲディーンだった。そしてアル=ソアは、遙か異郷の地で、アイール人の首長と対面してした。

最後でいつも通り「大乱闘」かと思いきや、意外な終結を迎えた。そうかアル=ソアが「闇」と戦うための能力が自然に得る訳がないので「上手い!」と思った。「闇勢力間」でも、当然派閥争いがあること、ランフィアの位置付けが非常に上手いと思った。

でも、男女の扱いがウザい・・
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2018年10月20日

ドラゴンズ・ワイルド ロバート・アスプリン

ドラゴンズ・ワイルド ロバート・アスプリン (ハヤカワ文庫FT)

最初は気が付かなかったが、作者は「マジカルランド」シリーズで有名なロバート・アスプリン。惜しくも遺作となった一冊。

ニューオリンズを舞台に繰り広げられる明るいファンタジー。ドラゴン的な要素はちりばめられているが、本人の苦悩とか成長とは横に置いて、ストーリーを楽しむお話だろう。どっちかというと、アメリカンなファンタジーの王道といったところ。キャラクター的には妹のヴァレリーが良い。最後は続きがありそうなフリで終わる。なかなか面白いシリーズになっただろうに。残念ながら亡くなった。本人も無念だろうね。
posted by 灯台守 at 06:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー