2013年11月30日

とっぴんぱらりの風太郎 万城目学

とっぴんぱらりの風太郎 万城目学 文藝春秋社

万城目学の時代物。平和な世になったら、忍者はどうするのかという所からニート忍者「風太郎」が誕生する。時は、徳川の世の始まりの時、大阪には秀吉の後継者、秀頼がいた時代である。伊賀の忍者、風太郎はとある失敗から伊賀の忍から抜け出す羽目になった。そして巡り巡ってひょんな「ひょうたん」とめぐり合い、とんでも無い依頼事を受けるが・・・

最後は、十万人対一人となる。彼は依頼を達成できるか?

万城目さんの時代物であるが、やはり根底に流れるのは万城目節でしょう。途中まで引っ掛かりながら読み進むが、後半になると止まらない。厚い本があっというまに終わりである。

忍という運命を受け取りつつ、その運命をそれぞれのやり方で抜け出そうとする若者達を描くが、作中では押し付けがましい所は、ほとんど感じない。「天下人の未亡人として一人で暮らすねね様と、出来は悪いが子、孫と騒いで食べて呑んで楽しむ下のばあさん」をそっと思う風太郎の生き方を思いやる。そんな最後だった。

あざやかに、以前のあの本につながっていたこともうれしい限り。
posted by 灯台守 at 09:21| Comment(0) | TrackBack(0) |
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