2019年01月29日

ある男 平野啓一郎

ある男 平野啓一郎 文藝春秋
本屋大賞候補作 4冊目

二歳の子をなくした彼女が再婚した夫が不慮の事故で亡くなった。しかし、その夫が名乗っていたのは、まったく別人だった。その背景を探る弁護士は、何を見たのか。人々が自分だと認識している事象は、過去の記憶にしかならないというやるせない主張が浮かび上がってくる。平野啓一郎さんが唱える「分人主義」の考えが、浮かんでは消えてゆく。家族のつながり、夫婦のつながりを改めて感じるが、一筋縄ではいかない想いがそこにはある気がする。

単純そうな描写に、平野さんの考えが投影されているように見える。再読すると、登場人物への想いが変わるかもしれないと思った。
posted by 灯台守 at 20:36| Comment(0) | TrackBack(0) |
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