2017年01月29日

i(アイ)  西加奈子

i(アイ)  西加奈子 ポプラ社
本屋大賞候補作シリーズ、三冊目になります。

「この世界にアイは存在しません」その一言は、アイが数学の授業で聞いた話。アイはシリア生まれでアメリカ人と日本人の夫婦の養子となった。もちろん彼女が養父母を選択したわけではない。裕福な両親の間で彼女は自分の幸せを後ろめたく感じる。「私は生かされている。死んでいった人達の犠牲の上で」 彼女はひたすら死者の数をノートに記録し数え始める。果たして自分は何のために生きるのか。

9.11テロ、東日本大震災をただの事件ととらえず、アイの目を通してその本質を語ってくる。シリアからの養子というだけで、センセーショナルな上にアメリカ人と日本人の両親というところも微妙だろう。

その上、親友のミナの存在が物語に大きな課題を投げかける。ジェンダーの問題や家という問題もある。不妊という問題も含めて課題が投げられている。幸せとはなにか、改めて考えさせられるが、果たしていろいろな問題が解決したかどうか、一読をお願いしたい。
posted by 灯台守 at 14:08| Comment(0) | TrackBack(0) |
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/178582525
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック