2016年03月02日

流 東山彰良

流 東山彰良 講談社
本屋大賞候補作 9作目

日本人にとって近くて遠くて、でも近い国でもある台湾。その台湾の少年の物語。

1975年蒋介石没。同時期、愛する祖父が何者かに殺害される。誰が何のために・・・第一発見者の孫・葉少年は、その想いが自分の中にあり続けることを感じていた。 

大陸から台湾にやって来た外省人としての苦悩、共産党と戦った祖父の孫としての苦悩。そして、自らの目指すものがはっきりせず、大学を目指すが不合格になり、軍の士官学校に入学するが四ヶ月で脱走する葉だった。人生と苦闘する彼の想いは、結局の所、祖父の事件に戻っていく・・・。

さすが直木賞受賞作品。かなり重い主題を書きながらも軽く流れるような展開が面白い。ユニークな友人達や、魅力的な彼女、強烈な身内の面々を描きつつ、彼の人生を語って行く。なんだか中国の小説を上手い日本語訳で読むような感じがしたのが不思議であった。


posted by 灯台守 at 06:05| Comment(0) | TrackBack(0) |
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