刀 十時半睡事件帖 白石一郎 講談社文庫
シリーズ第三弾。
刀
走る男
妖しい月
異母兄弟
楽しいおとこ
卵
以上、六話収録。
一般の捕物帳とは一線を画す十時半睡シリーズ。謎は無いが難題がやってくる。本書の題名にもなっている「刀」は良い例だろう。人を殺めた息子を切腹させた奉行の望みは現代人からすると「普通」のことだが、当時の感情を考えると「仰天動地」なことだったのだろう。それよりもまして、半睡の予言と裁きっぷりは見事。
武家社会に仮託した現代社会への批判も汲み取れる稀有なシリーズだろう。
2015年05月24日
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