2018年10月08日

とりつくしま  東直子

とりつくしま  東直子 (ちくま文庫)

とりつくしま係とは死後、この世に未練を残した方に、「なにかのモノに魂を宿らせる」という事をサポートしてくる役割。この本は、そのとりつくしま係に、サポートされ、死後に現世にモノとして帰ってきて残された人々を見て語る、短くて切なくて哀しくて、でも暖かなお話の連作。

ロージン
トリケラトプス
青いの
白檀
名前
ささやき
日記
マッサージ
くちびる
レンズ
番外篇 びわの樹の下の娘

読書会仲間から教えてもらった本。有難い。東直子さんは短歌の名手であるが、このような話も書かれているとはビックリ。才媛である。とりつくしま係とは死後、この世に未練を残した方に、「なにかのモノに魂を宿らせる」という事をサポートしてくる役割だそうで。そもそも、この発想が素晴らしい。そして憑りつくモノも、さまざまなら、動機もさまざま。そして、その想いも、なかなかである。短い中に凝縮した感情の奔流のようなものが感じられ、得難い一冊となった。
posted by 灯台守 at 10:29| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー