2015年05月24日

刀 十時半睡事件帖 白石一郎

刀 十時半睡事件帖 白石一郎 講談社文庫
シリーズ第三弾。

走る男
妖しい月
異母兄弟
楽しいおとこ

以上、六話収録。
一般の捕物帳とは一線を画す十時半睡シリーズ。謎は無いが難題がやってくる。本書の題名にもなっている「刀」は良い例だろう。人を殺めた息子を切腹させた奉行の望みは現代人からすると「普通」のことだが、当時の感情を考えると「仰天動地」なことだったのだろう。それよりもまして、半睡の予言と裁きっぷりは見事。

武家社会に仮託した現代社会への批判も汲み取れる稀有なシリーズだろう。
posted by 灯台守 at 19:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 時代物