2015年03月16日

機龍警察 自爆条項 <上> 月村了衛

機龍警察 自爆条項 <上> 月村了衛 ハヤカワ文庫

期待のシリーズ、二作目。
イギリスの外交官の来日に合わせてテロリストの動きが活発化した。密輸嫌疑の臨検でいきなりの発砲と犯人の自殺。どうも装甲機兵を密輸していたらしい。その裏には、アイルランド独立紛争があった。その独立戦争のテロリスト集団IRFは、そのイギリス外交官を日本で葬ろうとしていた・・・

その独立紛争を展開するIRFからの離脱者であるライザ・ラードナー彼女の過去と現在を描きつつ、特捜部の捜査を平行して描く。

緊迫したまま、下巻へ続く。
posted by 灯台守 at 21:32| Comment(0) | TrackBack(0) | SF

2015年03月15日

町長選挙 奥田英朗

町長選挙 奥田英朗 文春文庫
ご存知、伊良部先生シリーズ三冊目。残念ながら現時点での伊良部先生ものはこの三冊だけ。

オーナー (暗闇恐怖症)
アンポンマン (忘字症)
カリスマ稼業 (自意識過剰)
町長選挙 (ちょっと分類不可能)

同じ精神科への来院では話がつづかなくなったのか、前二作とは趣が違う。強引に分類してみたが、ちょっと違うかも。でも伊良部先生のパワーは炸裂。特に最終話は良かった。このハチャメチャさと何か暖かいものが残る内容がなんとも良い。シリーズの三本に入る傑作だと思う。
posted by 灯台守 at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) |

2015年03月14日

空中ブランコ 奥田英朗

空中ブランコ 奥田英朗 文春文庫

空中ブランコ 対人恐怖症
ハリネズミ 先端恐怖症
義父のヅラ 強迫神経症・破壊活動
ホットコーナー 強迫神経症・人見知り
女流作家 強迫神経症・思い込み

これが直木賞かい!?と思う作品。「イン・ザ・プール」でも書いたけど彦摩呂さんとパタリロがダンスしている感じ。
posted by 灯台守 at 09:38| Comment(0) | TrackBack(0) |

2015年03月13日

金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲 アンソロジー

金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲 アンソロジー 角川文庫
ご存知、横溝正史先生の創造した金田一耕助に関するアンソロジー。
各作家さんの想いが伝わる集大成でもある。

無題 京極夏彦
キンダイチ先生の推理 有栖川有栖
愛の遠近法的倒錯 小川勝己
ナマ猫邸事件 北森鴻
月光座−金田一耕助へのオマージュ− 栗本薫
鳥辺野の午後 柴田よしき
雪花 散り花 菅浩江
松竹梅 服部まゆみ
闇夜にカラスが散歩する 赤川次郎

あの角川文庫の表紙を思い出すなぁ。今じゃほとんど見かけないけど、あの雰囲気は「これぞ横溝正史」という感じだった。このアンソロジーを買ったために再読熱がふつふつと・・・

帰省したらチェックだな。
posted by 灯台守 at 22:28| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ

2015年03月12日

マイ国家 星新一

マイ国家 星新一 新潮文庫
「本おや」で偶然購入した本。100円ナリ。かなり昔の本でヤケもあったし製本の接着剤もかなりもろくなっていたが、スキャンすれば見違えるように綺麗になった。(^^;

マイ国家は、やっぱり傑作揃い。なかでも「ねむりウサギ」は最高である。何度挑戦してもカメに勝てないウサギ。ウサギとカメの寓話を逆手に取ってのショートショートは星さんの独壇場だろう。
他にも、「いいわけ幸兵衛」表題作の「マイ国家」も素晴らしい。

久しぶりに星さんを堪能した一日だった。
posted by 灯台守 at 22:17| Comment(0) | TrackBack(0) | SF

2015年03月11日

イン・ザ・プール 奥田英朗

イン・ザ・プール 奥田英朗 文春文庫
なんというか、独創性と天然の混合いや混濁した「精神科医 伊良部一郎先生」デビュー。

収録は下記五篇。
イン・ザ・プール (水泳依存症)
勃ちっ放し (陰茎硬直症)
コンパニオン (被害妄想)
フレンズ (携帯依存症)
いてもたっても (強迫神経症・不安)

なんともはや・・・というのが正直な感想かもしれない。伊良部先生は、ちっとも治療する気なんて無いのだから。一貫して「注射がしたい」いや「注射をしている所を見たい」だけだったりする。来る患者は、それぞれ精神疾患を抱えているようだけれど、皆さん伊良部先生の名(迷?)治療で回復する・・・。(本当?)

( )内は、私が勝手に分類した症状。この本、記念すべき伊良部先生のデビュー作。伊良部先生は私の中ではパタリロと彦摩呂さんが合体したような形で現れる。フォルムは彦摩呂さんだけど性格はパタリロかもしれない。

久々のスマッシュヒット作。
posted by 灯台守 at 21:26| Comment(2) | TrackBack(0) |

2015年03月10日

Another <下> 綾辻行人

Another <下> 綾辻行人 角川文庫
新たな学園ミステリホラー分野を確立したとい言える一作。若手読者の「ラノベから本格ミステリへ」の架け橋となるか。

夜見山北中学校の三年三組に伝わる伝説とは、死亡したクラスメイトが卒業写真に写っていたということだった。見崎鳴は、なぜかクラスメイトと交わらない。榊原恒一に対するクラスメイトの微妙な対応の理由も不可解だった。そして、5月、6月と恐れていた惨劇が始まってしまう。この惨劇を止める方法はあるのか。

後半は畳み掛けるように展開し、伏線は見事に回収されていきエンディングになだれ込んでいく。さすが本格ミステリ作家の独壇場ではある。惨劇の元々の理由は謎のままではあるが、見事な幕引きの演出である。かなり盛り上がってしまい、ページを捲る速度も上がった。ある意味、意外な犯人的なものもあるし読後感は(ホラーなので)爽快とはいえないがかなり満足だった。

本作の夜見山は綾辻さんの「ホラーな場所」になりそうである。ここを舞台に続編が続くかもしれない。本作のスピンアウトの「Another-S」が発表されているし、「Another-2001」も連載が始まった。「Another-S」は入手予定で、たぶん早速読むんだろうな。今後の夜見山サーガに期待して待つことにしよう。
posted by 灯台守 at 06:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ