2015年02月08日

楽園のカンヴァス 原田マハ

楽園のカンヴァス 原田マハ 新潮文庫

ニューヨーク近代美術館(MoMA)の学芸員ティム・ブラウンは、ボスのトム・ブラウン宛に来たと思われるが、宛名はティムになっている不可解な招待状を受け取る。幻の絵画コレクターからの依頼を受けて、旅だった彼を待ち受けていたのは日本人の絵画研究家である早川織江であった。
MoMAにあるルソーの「夢」とそっくりな構図の「夢をみた」の真贋鑑定を依頼される二人。しかも、一冊の物語を読んで判断して欲しいとの条件で。
果たしてその絵画は本物なのか、幻のコレクターの意図は何処にあるのか。そして勝負の行方は。

冒頭は、現代の早川織江の話から始まる。彼女にもたらされた以外な依頼。その章の次には、ティムの話が始まり、物語のほとんどはティムの視点から描かれる。なんとも心憎い構成で、ぐいぐい引き込まれるストーリーはさすがである。ルソーとピカソ、1900年代冒頭の豊熟したパリの香りを漂わせつつ緊張の糸は張り詰められたまま、エンディングへなだれ込む書きっぷりは見事としか言いようが無い。

絵画好きな方には無条件でおすすめの絵画ミステリー。読後感は本当に爽やかである。
posted by 灯台守 at 09:20| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ

2015年02月05日

デスティニィ(上・下) エリザベス・ヘイドン

デスティニィ 上下 ― 大空の子 ハヤカワFT文庫

ついに最終巻。悪霊フドールが残した9人の子を救い悪霊の血を手に入れた三人はフドールの宿主を探り当てる。一方アシュは、ラプソディがフドールに取り込まれ無いように約束を守るが・・・

ラストは悪霊フドールの封印かとおもいきや、さらなるラストが待っている。ちょっと唐突感があるが、それはそれで好みの問題か。本作の中心は恋愛模様が主題なのかもしれない。ファンタジック・ハーレクイーン?

本作の魅力は登場人物である。しかし、ラプソディに比べてアクメドとグルンソルの比重は軽い。おまけにアクメドとグルンソルの書き分けが今ひとつ。三人+一人の主人公というのは難しい。

総じて、女性にはオススメ。上記に冗談ぽくハーレクインと書いたけど、恋愛小説としても十分魅力的です。
posted by 灯台守 at 06:58| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー

2015年02月03日

第七回上方落語台本 入選作発表会

先日、繁昌亭にて「第七回上方落語台本 入選作発表会」があった。2015/2/2である。

入選作、ならびに作者と演者は下記の通り。

陰膳:      石山悦子作   桂三扇
ザリガニ:    杉岡みどり作  桂あやめ
蓮の池クリニック:新澤公康作   笑福亭福笑
仲入り
顔だまし:    木積秀公作   笑福亭松枝
人魚の贈りもの: 中井隆史作   桂文枝

台本の内容もさることながら、演者の技量や相性にも左右されそう。やっぱり文枝さんは上手い。福笑さんは抱腹絶倒である。内容的に「マニアック」と思ったのは「顔だまし」。中身が名作落語の本歌取りで進んでいき、最後は「崇徳院」になってしまうがサゲがなかなか。

すでに八回目の募集が始まっているようです。あなたも如何でしょうか?
posted by 灯台守 at 06:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語

2015年02月02日

神戸在住

神戸在住は、白羽弥仁監督作品。映画とTVドラマの同時上映作品。サンテレビの開局45周年記念と震災20年の特別番組を一体化。藤本泉が主演。

すでに神戸での上映は終了。(1/17-1/31)

文字通り、神戸の映画。原作とはかなり違い、現代が舞台で震災は過去の物になりつつあるという設定。

全10巻の6巻分くらいまでが映画化されているが、やはりちょっと違和感が残った。頑張って映像化していることは評価できるが、キーパーソンである友田先輩が出てこないし、和歌子と林くんの話もカットされている。

ただし原作を抜きに見れば、良い作品に仕上がったと思うけど・・・。
posted by 灯台守 at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2015年02月01日

桂文珍独演会

桂文珍さんの独演会に行ってきました。(1/31)
場所は神戸国際ホール。震災後に出来た立派なホールで三階席まであります。バルコニー席もあります。落語の会場としては広いです。(^^;

桂文五郎 延陽伯
桂文珍  深夜の乗客
桂楽珍  夏の医者
桂文珍  はてなの茶碗
仲入り
桂文珍  お血脈

さすが文珍さん。ホールいっぱいの方を爆笑の渦に巻き込んでいらっしゃいました。楽珍さんは、1/25にお聞きした「夏の医者」でした。他の話も聞きたいです。文珍さんの3つのお話のうち「お血脈」は春にお聞きしました。「深夜の乗客」は百田さんが台本をおかきになったとか。サゲは秀逸です。
posted by 灯台守 at 07:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語