2014年09月12日

テディベア探偵 1&2 山本悦子

テディベア探偵 1&2 山本悦子 ポプラポケット文庫
一気に2冊ご紹介。

主人公の相田凛は小学校五年生の女の子。お母さんは、小学校一年生の時に重い病気で亡くなってしまったので中学校の体育教師をしているお父さんと二人暮らしをしています。お父さんは一人娘の凛を溺愛するあまり、すべての面倒を全力で見ていますが、選ぶ服のセンスがあまりに悪くて、凛を困らせていました。そんな時、近くに住んでいる陽子さん(実は、凛のおばあちゃん)から呼び出しを受けて商店街を抜けようとしたら、新しいお店「MUSUBU」を発見しました。「MUSUBU」はおしゃれな古着屋さんでしたが、古い可愛い物も扱っていて一匹のくまのぬいぐるみがありました・・・。

「ポケねこ」完結後の新しいシリーズ。テディベア探偵と銘打っているけどミステリ色は薄いかも。ちょっとした謎解きはありますが、謎解きというより「モノ」に関わるいろいろな話が展開するようです。マンガで言えば、波津彬子さんの「雨柳堂」シリーズの可愛いバージョンといいますか。

シリーズ第一作は「アンティークドレスはだれのもの」、第二作は「思い出はみどりの森の中」ということで、小学生高学年向けの楽しいワクワクの冒険談です。人形がしゃべるというアイデアは新しくありませんが、どうも伏線らしい設定がちらほらあって、楽しいです。巻を重ねるに連れてどう利用されるか・・・などと、小学生読者なら絶対考えないことを、考えつつ読み進めます。登場するキャラクタはしっかり練られていて魅力的でもあります。物語の楽しさを教えてくれる良いお話でしょう。

まあ、ぬいぐるみの「マックス」が探偵役なら、凛ちゃんはワトソン役でしょうか。でも「ダンソウノレイジン」にハマっている親友の志村萌花ちゃんもいるので、今後の展開に注目のシリーズです。
posted by 灯台守 at 20:42| Comment(2) | TrackBack(0) | 児童文学

2014年09月04日

人類は衰退しました 田中ロミオ

人類は衰退しました 田中ロミオ ガガガ文庫
息子から紹介された本。まあ、なんという文体でしょうか。40年前ならひっくり返る?

人類が生物としての活動モチベーションが低下した未来の地球。旧人類に代わって地球を席巻していたのは、妖精さんだった。その妖精との調整官として就職した主人公のほんわか生活を描く。

衝撃的な題名だが、内容はほんわかムード。まったくの緊張感もなく、のんびりしたペースで物語は、・・・進まない・・・。高度の知的レベルがある妖精さんの、意図的か意図的ではないか分からないが、主人公との交流が続く。

現在1巻、2巻を読了。のどかな内容の中に、痛烈な文明批判がある・・・のかな????
posted by 灯台守 at 06:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ヤングアダルト

2014年09月03日

ギエムのボレロ

昨日は、東京バレエ団 50週年 祝祭ガラ公演ということで、大阪フェスティバルホールに。お目当てはシルヴィ・ギエムのボレロ。数年前に松山公演で見て、ジョルジュ・ドン亡き後、ボレロを見事に踊れるのはギエムしかいないでしょう。

プログラムの最後、東京バレエ団の男性陣を従えて、赤いサークルの盆に乗った彼女が舞う。魅惑の17分。名曲ボレロと舞い降りた巫女のコンビネーションに揺さぶられる魂が、そこにはありました。

ホール満員のお客様のスタンディング・オベーション。10分は続いたのではないでしょうか?

先月中頃、ギエム自身が2015年12月で引退すると表明しています。引退公演を日本で行うようなことも書かれていましたが、見れるかどうか。これが最後のボレロかもしれません。
posted by 灯台守 at 06:32| Comment(0) | TrackBack(0) | あれこれ

2014年09月01日

魚舟・獣舟 上田 早夕里

魚舟・獣舟 上田早夕里 光文社文庫
上田早夕里は初めてである。だが印象は鮮烈で、SFというジャンルに縛られない広がりがある独特な物語の構築に惚れた。
収録作は下記の6作品である。
・魚舟・獣舟
・くさびらの道
・真朱の街
・饗応
・ブルーグラス
・小鳥の墓」(中編)

SFなのか、ファンタジーなのか。分類はあまり意味が無い。そいうカテゴリ分けなどどうでも良いのだ。その世界は、読者を引き入れ、離しはしない。あらたな物語を紡ぐ者を得たという感触は数年ぶりか。期待大。
posted by 灯台守 at 21:03| Comment(0) | TrackBack(0) | SF