2014年06月19日

昭和の犬 姫野カオルコ

昭和の犬 姫野カオルコ  幻冬舎
無冠の帝王の初受賞作。五度目のノミネートで直木賞に輝いた本作である。購入のきっかけは宮部みゆきさんの「直木賞のビブリオバトル」での紹介。記念イベントでの紹介が短く放送されていて、その絶妙な紹介にハマッたのがきっかけである。

昭和33年に滋賀県で生まれた柏木イクは、シベリア帰りの変わり者の父とその父とは距離を置くこちらも変わった母と暮らす。その傍らにいた犬と猫を介して描く、ささやかな日々の積み重ねを描く。

どこといって盛り上がりも無く、ここが良いという点もうまく指摘できないが読後の感情は不思議である。モノクロ写真のアルバムを、そっと見ていたような感じである。誰にも書けない姫野カオルコしか書けない小説だろう。
posted by 灯台守 at 06:06| Comment(0) | TrackBack(0) |