2014年06月04日

ぼくのメジャースプーン 辻村深月

ぼくのメジャースプーン 辻村深月 講談社文庫
主人公のぼくは、「条件ゲーム提示能力」と名付けられた”提示された2つの条件のうち、一方をかならず選ばせる”という能力を持っている。そんな彼の友達「ふみちゃん」は声を失った。医学部生の市川が学校のウサギを切り刻み、その無残な姿を彼女に見せたから。「ぼく」はこの能力を使って市川に罪の重さを知らしめようと考えた・・・

お話は「ぼく」と「条件ゲーム提示能力」を持つ児童心理学の「先生」とのお話で成立している。そして「ぼく」はどうやって犯人に罪の重さを知らしめるのか?という点に向かって収束する。

なかなか見事な収束の結末。人間の「復讐」というものを暴きつつ、「正義」の重みを語る作品。
題名であるメジャースプーンも重要な意味を持つところが味がある。結末は賛否両論あるだろうが、作者の暖かい目が「ふみちゃん」に注がれていることがわかるのは癒される。
posted by 灯台守 at 20:39| Comment(0) | TrackBack(0) |