2014年06月19日

昭和の犬 姫野カオルコ

昭和の犬 姫野カオルコ  幻冬舎
無冠の帝王の初受賞作。五度目のノミネートで直木賞に輝いた本作である。購入のきっかけは宮部みゆきさんの「直木賞のビブリオバトル」での紹介。記念イベントでの紹介が短く放送されていて、その絶妙な紹介にハマッたのがきっかけである。

昭和33年に滋賀県で生まれた柏木イクは、シベリア帰りの変わり者の父とその父とは距離を置くこちらも変わった母と暮らす。その傍らにいた犬と猫を介して描く、ささやかな日々の積み重ねを描く。

どこといって盛り上がりも無く、ここが良いという点もうまく指摘できないが読後の感情は不思議である。モノクロ写真のアルバムを、そっと見ていたような感じである。誰にも書けない姫野カオルコしか書けない小説だろう。
posted by 灯台守 at 06:06| Comment(0) | TrackBack(0) |

2014年06月18日

ランチのアッコちゃん 柚木麻子

ランチのアッコちゃん 柚木麻子 双葉社
2014年本屋大賞の候補作。

派遣社員の三智子は、ある日の昼時部長の”通称アッコちゃんに自分のお弁当を食べてもらう。その返事は「一週間、私の代わりにランチを食べて」ということだった。次の日から三智子のランチの日々が始まる。

4つの短編から成るお話。こんなに都合よく行く別けない・・・というのは簡単。でも、読後の爽やかさはなんだろう。日々の生活は驚くような変化は無くても、少しのことの積み重ねが明日へと繋がって行くのだろう。

4つの話も後半2話は別の主人公となるが、微妙につながっている。魅力的なアッコちゃんに再び会いたい気がする読後だった。
posted by 灯台守 at 06:39| Comment(0) | TrackBack(0) |

2014年06月17日

妻はくの一 9〜10 風野真知雄

妻はくの一 9〜10 風野真知雄 角川文庫
ついに完結編。
静山は、開国をすすめるために幽霊船による仕掛けを考える。その船を託される彦馬。織江を追う者たちはついに将軍を抱き込み、お抱えの武人・四天王を差し向けるが・・・

大団円というべきエンディングなんだろうが、なかなかこの結論はユニーク。時代背景を考えると無理無理感はあるものの、他には無いという感じもする。

ちなみに、本編の続編も3巻、スピンアウトの外伝が書かれているらしい。機会があれば手に取ろう。
posted by 灯台守 at 06:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 時代物

2014年06月16日

キャプテン・フューチャー全集 E・ハミルトン

キャプテン・フューチャー全集 恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近! E・ハミルトン 創元SF文庫
永遠のキャプテン・フューチャー! 全12巻の全集を購入。たぶん30年ぶりくらいに再読開始である。以前はハヤカワで出版されていたが、2004年から二巻の合本で20話を10巻で、短編をすべて集めて1巻、さらに翻訳の野田宇宙軍大元帥?のオリジナル小説が一巻という構成。

今読むとSFというよりもファンタジー的印象が強い。エーテルが宇宙に満ちている、土星にしか輪がない、太陽系の惑星に冥王星がある・・・等々古さは否めない。が、その楽しさは変わらない。

宇宙への憧れが満ちていたころ、科学への希望が膨らんでいたころの名作だと思う。
posted by 灯台守 at 06:18| Comment(0) | TrackBack(0) | SF

2014年06月13日

妻はくの一 2〜8 風野真知雄

妻はくの一 2〜8 風野真知雄 角川文庫
織江は彦馬をかげながら見守りつつ、静山の屋敷に潜入する・・・。お庭番の上司、川村からは「嫁になれ」と言われてしまう。

母の助言もあり、抜け忍となる織江と雅江。襲い来るお庭番たち。なんとか襲撃をかわした織江を狙うのは、お庭番の凄腕の3人だった。織江のすさまじい忍者同士の戦いの中、彦馬の穏やかな謎解き話を絶妙のバランス感覚で挟みつつ、物語は進んでいく。
posted by 灯台守 at 06:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 時代物

2014年06月10日

妻はくの一 風野真知雄

妻はくの一 風野真知雄
NHKでもドラマ化されている作品。風野さんの本は初。
雙星彦馬は平戸藩負御船手組・書物天文係。上司の家老からいきなり嫁を取れと押し付けられた。織江という彼女にほれ込んだ彦馬だったが、一ヵ月後 織江はいなくなってしまう。その上彼女を紹介した上司の家老は失態があり切腹してしまう。織江の行方を心配する彦馬は隠居届けを出して、江戸へ探しに向かう。実は織江は平戸藩を探っていたお庭番・忍だった・・・。

全10巻の長編。ただ探すだけだと10巻続けるのは大変・・・と思って読んで見たら、いろいろと横道にそれる。江戸の知り合いに同心はいるし、平戸藩の隠居は、「甲子夜話」を書いた松浦静山だし、面白い。

巻数はあるが、読みやすくさくさく進む。
posted by 灯台守 at 06:27| Comment(2) | TrackBack(0) | 時代物

2014年06月08日

解毒 上田秀人

解毒 〜表御番医診療禄2〜 上田秀人 角川文庫
綱吉の毒見役が腹痛で下城した後、死亡した。綱吉は毒を盛られたのか。盛られたとしたら誰が何時。医師としての調査を明示された矢切は・・・

シリーズ3作目。まだ着地点が見えない。相変わらず、夫婦仲は悪くも良くもなし。かの未亡人は健在なので、ひと波乱あるのか判らない・・・。

他のシリーズの方が魅力的か?
posted by 灯台守 at 19:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 時代物