2013年10月09日

ハーモニー 伊藤計劃

ハーモニー 伊藤計劃 ハヤカワSF文庫
第40回星雲賞(日本長編部門)および第30回日本SF大賞受賞。

病気を撲滅した未来世界の話。ナノマシンが現実使用され、WatchMeと呼ばれる生態監視機能がヒトの健康を監視し、事故と老衰、殺人と自殺意外では死ななくなった世界を巡る作品である。皮肉にも、本作を書き上げてしばらく後に、伊藤計劃は帰らぬ人となった。行年35歳の若さである。

その現実を見据えて考えれば、彼が語る不死の世界はなんと清潔で不気味なのだろう。死に直面していたからこそ、この作品が生まれたといっても納得できる。

虐殺器官とこの本は、21世紀の最初を飾るベストSFだろう。
posted by 灯台守 at 20:43| Comment(0) | TrackBack(0) | SF