2012年11月05日

人形遣いと絞首台 アラン・ブラッドリー

人形遣いと絞首台 アラン・ブラッドリー 創元推理文庫
天才的化学大好き少女のフレーヴィア・ド・ルースちゃんのシリーズ2作め。

村にやってきた人形遣いのルパードと助手のニアラ。自動車が故障したため、その修理費用を稼ぐために、教会で人形劇を行うことになる。午後の部での騒ぎの後、夜の部になり劇は始まる。クライマックスで舞台に落ちてきたのは、人形ではなく人間だった・・・

第二次大戦の終結から五年ほどの時代を背景に、村外れの絞首台で亡くなった少年の事件と、人形劇中に殺されたと思われる殺人事件を、調べるフレーヴィア。相変わらず、良いとは思えない性格を小出しにしつつ、村を縦横無尽に渡り歩く。でも彼女は11歳の子供であって、それ以外の無いものでもない。

解説にもあるが、彼女と伯母との会話は殺伐としたストーリーの中に込められたメッセージとしてキラリと輝いている。ミステリとしては奇抜なトリックはないが、フレーヴィアという少女を創造した作者に脱帽である。加えて、少年の殺人犯の決定的証拠として上げた理由には大いに納得の論理だった。
posted by 灯台守 at 19:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ