2012年09月21日

国禁 〜奥右筆秘帳〜 上田秀人

国禁 〜奥右筆秘帳〜 上田秀人 講談社文庫
シリーズ2作目。人気シリーズなので、最初のほうの巻であれば比較的簡単に105円で入手できる。

奥右筆の立花併右衛門は、津軽藩からの石高を上げるようにというお伺いに疑問を抱く。その後、まもなく何度かの夜襲にあうが、柊衛悟の働きで賊による被害はなかった。だが、併右衛門と衛悟の帰りが遅くなったときを見計らったように、一人娘の瑞紀が誘拐される・・・。

二作目になり、全貌が徐々に判明してくる手法は、時代物にしては珍しい。老中を失脚し、今は閑職に追いやられている松平越中守。将軍の父でありながら、権力に執着する一橋治済。そして寛永寺に僧として居ながらも朝廷の利益のために目を配る親王もいる。当の併右衛門でさえ衛悟のことは二の次で、家と娘が第一だったりする。きれいごとでは無く、リアルな闘争を描き出す筆力はなかなかなものだろう。

三作以降も波乱万丈らしいので、当分楽しめそう。
posted by 灯台守 at 19:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 時代物