2012年04月14日

まほろ駅前多田便利軒 三浦しをん

まほろ駅前多田便利軒 三浦しをん 文春文庫

「舟を編む」が良かったので、引き続き三浦しをんシリーズ。直木賞受賞作。

多田は、まほろ市駅前で便利屋を営むバツ一の男。その便利屋の仕事中に、高校時代の同級生、行天に再会する。そして二人は、便利屋の事務所で共同生活を始める・・・

多田を通した便利屋家業の周辺を描きつつ、行天と多田の過去を少しずつ見せながら、物語は進む。なんとも個性的な登場人物とその行動だろう。三浦さんの筆は冴えて、作中の人物が10年来の知己のように思えてくるのは不思議。

キャラクタの中でも、お気に入りは曽根田のばあちゃん。不思議な予言をするばあちゃんの冒頭の部分のせりふが良い。
「旅?どこへだろう」
「とてもとても遠い場所。自分の心のなかぐらい遠い」
沁みます。

続編もあるそうだし、瑛太と松田龍平の映画版もある。楽しめて、深いものもある作品。

posted by 灯台守 at 22:27| Comment(2) | TrackBack(0) |