2011年11月27日

幻の特装本 ジョン・ダニング

幻の特装本 ジョン・ダニング ハヤカワミステリ文庫
「死の蔵書」から始まるクリフ・・ジェーンウェイのシリーズの2冊目。過去2冊は紹介済み。

http://l-h-keeper.sblo.jp/article/44261638.html
http://l-h-keeper.sblo.jp/article/44261639.html

未紹介であることと、ついつい105円で購入し再読してしまったので ここに登場。
主人公のクリフは警察官を辞職し、念願の古書店を始める。そこにポーの「大鴉」の限定版を盗んだ娘を探してほしいとの依頼がくる。しかし、ポーの「大鴉」限定版は存在しない。クリフは、その女を追い始めるが、限定版を手がける専門書房に、たどり着く・・・

本作品、実はミステリとしては最初の作品よりも切れは悪い。しかし内部の本の扱いはなかなか良くて、本好きを捕らえて離さない。欧米の愛書家は購入した本を熟読し、価値のある本だと認識すれば最終的に装丁をしなおして書票を貼り自分の書架に納める。そういう文化の薄い日本では、特装本ということも理解しにくいだろう。私も武井武雄さんの刊本がなければ理解できてなかったに違いない。

武井武雄さんの刊本とは武井さん自らが内容、素材、挿絵、製本まですべてを監修・担当した本をそう呼びます。晩年まで作成され続け、全部で139冊あります。

詳細は、wikipediaか下記イルフ美術館でどうぞ。

http://www.ilf.jp/collection/#02

本作品中の限定本と、武井武雄さんの刊本は重なるところが大きく、少ない限定本を探す人や、その美しさ、高価な金額な等々、共通点は多い。結局、そっちの方面で盛り上がった自分でした。

posted by 灯台守 at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ