2011年10月07日

死者の身代金 エリス・ピーターズ

死者の身代金 〜修道士カドフェル シリーズ〜 エリス・ピーターズ・著 光文社・刊
シリーズ9作目。この作品もトリックはさして面白みのある本格的ミステリというわけではない。ごく一般的なものだが、もつれた運命の描写と、カドフェルの対応や、その時代を思わせる周辺人物群の描き方がすばらしい。

衝撃的なのは、いままで執行長官として、(いわば)警察署長のような役割を果たしてきたプレスコートが殺害されてしまうのである。一番疑われるのは、そのプレスコートと交換されるウェールズの若者。彼はプレスコートの娘に惚れ込み、プレスコートに娘との結婚受諾を迫ろうとしていた・・・。

犯人は、やや平凡だがそのあとの始末の方法が大胆。現代ミステリ小説では使えない大技。

懐かしい人も出てくるし、執行長官プレスコートの事件でもあるので、抑えておきたい話ではある。
posted by 灯台守 at 22:44| Comment(0) | ミステリ