2011年09月30日

私家版鳥類図譜 諸星大二郎

私家版鳥類図譜 諸星大二郎 講談社

私家版魚類図譜の姉妹編。こっちが先に出版されている。
収録作品は下記のとおり。

鳥を売る人
鳥探偵スリーパー
鵬の墜落
塔に飛ぶ鳥
本牟智和気
鳥を見た

私家版というだけあって、オリジナル色満載。
この2冊、私家版鳥類、魚類図譜はオススメです。★5つ。
posted by 灯台守 at 21:53| Comment(0) | マンガ

2011年09月29日

悪魔の見習い修道士 エリス・ピーターズ

悪魔の見習い修道士 〜修道士カドフェル シリーズ〜 エリス・ピーターズ・著 光文社・刊
シリーズ8作目。さほど目立つトリックは無いが、動機が秀逸。

カドフェルの修道院に新しい見習い修道士が来る。彼は、なぜか修道士になることを急ぐ。そして夜になると自分では気がつかないうちにうめき声を上げる。周りからは、「悪魔が憑いている」といわれ、悪魔の見習い修道士と呼ばれていた。彼が、何故修道士になることを急ぐのか? 夜に上げるうめき声の原因は?

久しぶりに修道士マークが登場。重要な役割を果たしている。本作シリーズも、時間の流れを踏まえて、スティーブン王と女帝モードとの争いを基盤に描いているが、これまでは背景の一部だったものが、この巻から表に出てくる。作中の登場人物もかかわりの無いままでは無く、いろいろな影響を色濃く反映している。

父と子の葛藤、幼馴染の男女間の恋や結婚。さまざまな人間模様をベースに、カドフェルとヒュー・べリンガーは犯人を捜す。

なかなか、渋い結末の作品。
posted by 灯台守 at 22:05| Comment(0) | ミステリ

2011年09月28日

諸星大二郎 ナンセンスギャグ漫画集

諸星大二郎 ナンセンスギャグ漫画集 珍の巻/妙の巻 ジャイブ株式会社

1970年代から1980年代の諸星大二郎のギャグマンガ集。これは私の説だが、「優秀なマンガ家はギャグをかけなくては良いシリアスストーリーは描けない」というものがある。

手塚治虫もそうだし、鳥山明もそう。諸星大二郎もギャグセンスはありそうだが、ちょっと私の嗜好とは違うようだ。
posted by 灯台守 at 21:48| Comment(0) | マンガ

2011年09月27日

聖域の雀 エリス・ピーターズ

聖域の雀 〜修道士カドフェル シリーズ〜 エリス・ピーターズ・著 光文社・刊
シリーズ7作目。そろそろワンパターンになるかと思いきや、今までとは、ちょっと違う展開。相変わらずのブラザー・カドフェルではあるが、中世イギリスの人物像をうまく描いている。やっぱり中世イギリス版捕り物帳。

カドフェルの修道院に逃げ込んできた一人の旅芸人。彼は結婚式の余興を演じるように呼ばれたが、その呼ばれた主人をあやうく殺しかけたと追ってきた人々は言う。しかし、彼はそのことを否定するし、盗まれたというお宝も持っていない。誰が、主人を殺しかけたのか?カドフェルの観察が始まる。

今回は、厄災が起こった裕福な商家の人間構成がなかなかである。作者の描写もさえ、謎解きとあいまって最後に大捕り物もある。人間とはこういうものだという、作者の主張も見え隠れする。最後のヒューとカドフェルの会話もしみじみと深い。

「あなたはわたしに、神の手は人よりもずっと長いといいたいんじゃないかね?」「そう願いたい」カドフェルは、重々しく言った。「そうでなければ、救いがない」
posted by 灯台守 at 19:27| Comment(0) | ミステリ

2011年09月26日

雨に唄えば

「雨に唄えば」は、ご存知の黄金の1950年代を代表するアメリカ・ミュージカルの頂点のひとつである。私のベスト映画の三本の指に入る作品でもあるし、映画上映後のエンドクレジットの後、全館で拍手が響いた最後の映画でもある。悲しいかな、この作品をMGM80周年記念での上映以後、映画館で最後の拍手を聞いたことは無い。

映画の筋や、あれこれの情報はこちらをどうぞ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%A8%E3%81%AB%E5%94%84%E3%81%88%E3%81%B0

息子にせがまれて貸したDVDを楽しそうに見ていたので、今日の題材にした次第。作られて来年で60年だが、いまだにあせないこの作品に感謝!!
posted by 灯台守 at 22:45| Comment(0) | 映画

2011年09月25日

カルラ舞う! 永久保貴一

一気に再読&新規読み。「カルラ舞う!」は永久保貴一さんの代表作。
既刊は下記の通り。

カルラ舞う!-変幻退魔夜行- 朝日ソノラマ全18巻
新変幻退魔夜行カルラ舞う! 秋田書店 全18巻
真・カルラ舞う! 秋田書店 全8巻
超・カルラ舞う! 秋田書店 全5巻

カルラとは迦楼羅天のこと。インド神話のガルダを前身とする八部衆の一人。本作は扇家の翔子と舞子の二人が、変幻し悪霊と戦う話。かなりの部分で日本の古代神話や地方の伝説などをうまく取り込んで話を構成している所が面白い。ただし、かなりコジツケ感があるストーリーも無いとはいえないが、話の膨らませ方としては上手い。

古事記に登場するレベルの神々が霊体となって現れることもしばしば。そういう神話や伝説の周辺の面白い話を聞けるマンガと捉えてみると、また違った楽しみ方もある。気楽に読めばそれなりに読めるし、ある程度のメッセージ性もあるので、そちらから捕らえるのもまた良し。
posted by 灯台守 at 20:22| Comment(0) | マンガ

2011年09月24日

狛犬「あ」の話 柏葉幸子

狛犬「あ」の話 柏葉幸子 安藤貴代子・絵 講談社
花守の話の続編というか別のお話。瞳子(とうこ)は夏休みに祖母のつた子さんの所にあそびに行く。もより駅に着くと見ていたかのように、見覚えのある4WDが到着する、降りてきたのは迎えに来た由利くん。つた子さんの家は新興住宅地の近く、古い神社のそばにあった。瞳子がその神社に行ってみると狛犬の一方がなくて、一匹だけの狛犬だった。

語られるのは、瞳子のお母さんの不思議な話。つた子さんの話でもある。一匹いない狛犬と、「雨ふらし」の伝説に、瞳子は何を思うのか?

この話も前作「花守の話」から少し進んで、つた子さんの過去も見え隠れする。孫の瞳子とつた子の関係が、つかず離れず側から見ていてほほえましい。「忘れないんですね」「そう。私、忘れないの」という会話が前作に続いてこのお話の最後にも付いている。次回作を期待したい。
posted by 灯台守 at 17:11| Comment(0) | 児童文学