2011年08月23日

園芸少年 魚住直子

園芸少年 魚住直子 講談社

篠崎達也は、高校入学前の春休みに自転車で入学予定の高校を見に行く。その帰り道、ひょんなことから一見怖そうな大和田一平にめぐり合う。かれも同じ高校の一年生だった。
入学後、校舎の裏側にある温室周りでめぐり合った彼らは、これまたひょんなことから園芸部に入部する。そして、ダンボールの箱をかぶった庄司にあう。

劇的なことは、あまり起こらず、ゆったりと高校生活が流れ始める中で、相談室通いの庄司と巡りあってから徐々に園芸部として活動が活発化する。夏休みと文化祭で、ちょっとした契機はあるが全体としては緩やかな語り口で、話される。でも登場人物は3人ともなんらかのバックグラウンドをもち、高校にやってきている。なにかを得ようとか、なにかをしようとかという強い意志はないけど、抱えているもの、彼らの背景は深い。

暗い話になっても不思議ではないが、どこか明るい話になっているのは、全編花の名前がちりばめられて、いかにも「園芸少年」だからかも。
posted by 灯台守 at 20:29| Comment(0) | 児童文学