2011年08月17日

さよなら、ベイビー 里見蘭

さよなら、ベイビー 里見蘭 新潮社
引きこもりの主人公。その父がある日突然、生後数ヶ月の乳飲み子を自宅につれてくる。父は嬉々として育児に専念するが、主人公の彼は、非常に不愉快であった。そして数日後、父親は突然亡くなる。その赤ん坊の親の情報を一言も話さぬまま・・・。
引きこもりの彼を中心に、複数の人物が入れ替わり立ち代り登場する話が短編小説のように挿入される。一見関係の無さそうな話が、徐々につながっていくが・・・

複数の話が、一本の話にまとまる小説はミステリでは珍しくない。そのことを意識してか、作者は何重にも仕掛けを施している。さすがに最終章に近づくにつれ一気に盛り上がる。

読者が得るのは、ミステリの持つ謎解きにとどまらない。広がりのある感動も呼び起こすラストである。あえてミステリカテゴリに入れない理由を確認してほしい。

posted by 灯台守 at 18:18| Comment(0) |

2011年08月16日

ふしぎな目をした男の子 佐藤さとる

講談社文庫の復刊版。あとがきは今回、中島京子さん。4冊とも、当代きっての人気作家が起用されているが、みなさんコロボックルファンというところがミソかも。あとの残り2冊が楽しみ。予定では、11月と2月。

売れると、佐藤さとるファンタジー童話も・・と欲が出る。
posted by 灯台守 at 21:53| Comment(0) | ファンタジー

2011年08月15日

諸怪志異 第二集 阿鬼編 諸星大二郎

諸怪志異 第二集 阿鬼編 諸星大二郎 光文社コミック

諸星大二郎シリーズになった感があるがご容赦を。
諸怪志異シリーズの中から、五行先生と霊や異形のものが見える霊能力のある見鬼といわれる阿鬼とのコンビの集大成が本作。聊斎志異の系統が好きな方にはたまらない。

すでに諸怪志異の既刊本を持っている人には、かさなる話ばかりなので、残念ではあるが保存用としてはイラストの再録や他の中国切絵(正式名称忘れた)もあるので、これからの人にはこちらをオススメ。

しかし、1680円は高い。
posted by 灯台守 at 06:36| Comment(0) | マンガ

2011年08月14日

臨機応答・変問自在2 森博嗣

臨機応答・変問自在2 森博嗣 集英社新書

森さんの本にしては、当たり前な名前。前作が好評だったようで、「二匹目のどじょう」を狙った非常に意図がわかりやすい本。前作のインパクトが大きすぎて小粒な感じが否めない。

でも、やっぱり購入して読んでしまった「どじょう」だったかなぁ。>自分。
posted by 灯台守 at 21:03| Comment(0) |

2011年08月13日

スノウホワイト 諸星大二郎

グリムのような物語 スノウホワイト 諸星大二郎 東京創元社

手っ取り早くいえば、諸星大二郎によるリトールドとなるが、さすがにほかの人とは一味、ふた味ちがうグリムになるところがオススメな点。以下の11作が収録。

・七匹の子やぎ
・奇妙なおよばれ
・漁師とおかみさんの話
・スノウホワイト
・小ねずみと小鳥と焼きソーセージ
・ラプンツェル
・コルベス様
・めんどりはなぜ死んだか
・カラバ侯爵
・藁と炭とそら豆
・とりかえっ子の話
・金の鍵(書き下ろし)

彼の絵とあわせてみると、グリムという世界が揺らぐ。「カラバ侯爵」で「長靴をはいたねこ」をクラシック・ホラーにしてしまい、「とりかえっ子の話」で、ホラーを突き抜けて世紀末SFになるところは、諸星大二郎の面目躍如だろう。
posted by 灯台守 at 21:07| Comment(0) | マンガ

2011年08月12日

今日から・・・

夏休みです。

といっても、来週出張があるので、ちょっと中途半端ですが。

更新が無い場合は、インターネットのエリア外だと思ってください。
posted by 灯台守 at 21:25| Comment(0) | あれこれ

2011年08月11日

アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う ゲイル・キャリガー

アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う (英国パラソル奇譚) ハヤカワFT ゲイル・キャリガー

ロンドンで次々と発生する不可思議な現象。異界族が通常の人にもどってしまうのだ。その調査のためかマコン卿はスコットランドに向かう。そしてアレクシア女史も飛行船で後を追うが・・・

今回も、謎が謎を呼び、スリルとサスペンスな展開で最終章まで読ませてくれる。その上、意外なラストもあって、次巻に「乞うご期待」状態で終了。著者はなかなかのストーリーテラーである。

おとなしく、次の巻がでることを待つことにする。
posted by 灯台守 at 22:22| Comment(0) | ファンタジー