2011年08月24日

Tow Trains 魚住直子

Tow Trains 魚住直子 学研
小学生高学年の女子を主人公にした短編5編。
・変心
・ミジュク
・ばかじゃん!
・親友になりたい
・Tow Trains

ヤングアダルトというには主人公が幼く、表現も抑え気味。でも、内容はかなりヤングアダルト寄りか?小学校高学年の悩みや葛藤が見えてくるからお見事という感じ。読者が女子なら、一足飛びに当時の仲良しグループを思い出すのだろう。(いかんせん、男子は独立独歩というか、単なる単細胞なのでそんなグループはなかったが)

10歳から14歳くらいまでの揺れ動く感情が見え隠れする。その時は、ちょっとした他人の言動が世界を揺り動かすのだ。同時に、幼い一言が他人の世界をぐちゃぐちゃにしてしまうことも知らない。だからこそ、たまらなく切ない。作者でなくては書き得ない短編集。
posted by 灯台守 at 21:09| Comment(0) | 児童文学

2011年08月23日

園芸少年 魚住直子

園芸少年 魚住直子 講談社

篠崎達也は、高校入学前の春休みに自転車で入学予定の高校を見に行く。その帰り道、ひょんなことから一見怖そうな大和田一平にめぐり合う。かれも同じ高校の一年生だった。
入学後、校舎の裏側にある温室周りでめぐり合った彼らは、これまたひょんなことから園芸部に入部する。そして、ダンボールの箱をかぶった庄司にあう。

劇的なことは、あまり起こらず、ゆったりと高校生活が流れ始める中で、相談室通いの庄司と巡りあってから徐々に園芸部として活動が活発化する。夏休みと文化祭で、ちょっとした契機はあるが全体としては緩やかな語り口で、話される。でも登場人物は3人ともなんらかのバックグラウンドをもち、高校にやってきている。なにかを得ようとか、なにかをしようとかという強い意志はないけど、抱えているもの、彼らの背景は深い。

暗い話になっても不思議ではないが、どこか明るい話になっているのは、全編花の名前がちりばめられて、いかにも「園芸少年」だからかも。
posted by 灯台守 at 20:29| Comment(0) | 児童文学

2011年08月22日

トゥルーデおばさん 諸星 大二郎

トゥルーデおばさん 諸星 大二郎 朝日ソノラマ

先日の」、「スノウホワイト」の姉妹本。掲載誌(ネムキ:奇妙な夜の眠れぬ話)の関係で、朝日ソノラマから出ている。掲載作品は、下記のとおり。

Gの日記
トゥルーデおばさん
夏の庭と冬の庭
赤ずきん
鉄のハインリヒ または蛙の王様
いばら姫
ブレーメンの楽隊
ラプンツェル

やっぱり、諸星大二郎風のグリムになっている。「ラプンツェル」などは秀逸。ディズニーに見せてあげたいところ。(^^;

私の気になるのは、「鉄のハインリヒ または蛙の王様」。同じ題材でも、坂田靖子の「ビーストテイル」の収録作である「金のまり」の話と、まったく違う話になる上、双方ともちょっと異世界に連れて行かれる感触がなんとも良い。

現在は新刊販売なしの品切れらしい。各いう私もAmazonの中古で購入したくち。ちょっと残念。
posted by 灯台守 at 21:12| Comment(0) | マンガ

2011年08月21日

大盛りワックス虫ボトル 魚住直子

大盛りワックス虫ボトル 魚住直子 講談社

江藤公平の夏休みは、とにかく寝ることに集中していた。何をするでもなく、寝ていた夏休み。その夏休みも終わり二学期になって、あまりの気だるさに「ぶっころしてやる!!」ペットボトルに叫んでしまう・・・。そのとき「1000回笑わせろよーん」という声が聞こえてきた。

まあ、トンでもない理由で、人を笑わせなくてはならなくなった主人公の奮闘記。題名は、主人公と、さほど親友でもなかった2人と結成した3人のコントチームの名前。ラーメンが大好きな、三輪と鏡を見るのが好きな日比野。そして主人公が出し合った3つの言葉の合成からできている。

1000回笑わせる理由も、ちょっとコジツケだし、展開もご都合主義かもしれない。これまでの魚住作品を知っていると、かなり印象が違うかもしれない。でも、根底に流れる13歳から15歳くらい、中学生の微妙な感じが伝わって来る。読んでみて、かなり三輪くんが気になった。彼ほどラーメン好きでもないけど、彼の感覚は良くわかる。江藤君ほどひねくれても無く、日比野君ほどナルシストでもなく。

「この本が好き」という中学生は、たぶんいるんだろうなぁ・・・と思う。8割の支持はないけど確実に存在するだろう。ノートの隅に「豆糸男」の絵を描くようなヤツが。
posted by 灯台守 at 20:44| Comment(0) | 児童文学

2011年08月20日

リプレイ ケン・グリムウッド

リプレイ ケン・グリムウッド 新潮文庫
先般、古本屋の105円コーナーで発見。たしか我が家にも1冊あるが、なぜか購入。自炊用かも。それは別にしても、SFというかファンタジーというか、見事な作品。

ジェフ・ウィンストンは43歳のある日、妻と電話で話しているときに死んだ。それは確かなことだったが、彼が気がついたのは25年前の学生寮にいた・・・。

かなりインパクトのあるシーンから開始されるこの話は、単純なタイムスリップものの話かと思いきや、そうではなく、複雑な流れを呼び込んでいく。ネタバレになるので詳しくは語りたくないが、読んで損はない。

そうそう、書類を整理していたら佐藤さとるさんの「読書のすすめ」エッセイにも登場していた。たしか、鬼が島通信のオススメの一冊にも登場していた。SFやファンタジー好きな人には鉄板の一冊カモしれない。
posted by 灯台守 at 21:29| Comment(0) |

2011年08月19日

宇宙兄弟 小山宙哉

宇宙兄弟 小山宙哉 モーニング連載中。
来年春に、小栗旬、岡田将生 の主演で映画化されるそうだ。現在14巻まで刊行。10巻まで読了。

設定は、2025年。南波六太は、宇宙飛行士でまもなく最初の「月に立つ日本人」となりそうな弟、南波日々人の悪口をいわれたため、上司に頭突きし、会社を退職した。紆余曲折あって、六太もJAXAの宇宙飛行士となるべく長い試験を開始する・・・

面白いといわれながら、ベスト10的な選抜では毎回2位。講談社の選考でも次点という不運な作品。しかし、マンガという分野でのセンスは光るものがある。シリアスとギャグの配分は絶妙で、飽きさせないストーリーもよい。また、できのよい弟を追いかける兄の姿を描くことにより、宇宙飛行士になるまでと、なった後の苦労を書き分けるといううまい構成もなかなか。

読んで損はないマンガとしてオススメ。
posted by 灯台守 at 20:48| Comment(0) | マンガ

2011年08月18日

図書館戦争 有川浩

図書館戦争 有川浩 角川文庫
本来は、ハードカバーでメディア・ワークスから出ていたが、文庫で発刊された。コロボックルのこともあり、手を出すことに。

とにかくエンターテイメント。大人向けのライトノベルを書くと公言しているとおりの作品。2行のプロットままという所が良い。

設定の、状況がコロボックルを本歌取りしているように見えるが、意図的? この手の作は2作めかな?細かく見るとパラレルワールド設定に無理もあるが、それはそれで。主人公の友人・柴崎がお気に入り。たぶん、2巻に突入でしょう。

#感想になってないな。(^^;
posted by 灯台守 at 21:48| Comment(4) |